Dirty Paws

Dirty Paws/of monsters and men 映画「LIFE!」を観た後の体のもぞもぞ感は今でも覚えている。人はそんな小さな気付きから大きく変身を遂げるのだろう。 2016年、単身バックパック1つ背負ってアイスランドへ飛んだ。友人や家族からも心配され、現地のツアーや現地語を駆使しながら、日本の旅行会社には頼らず全ての段取りを一人で行った。当時、アイスランドについての情報は少なかったが、私はただ実現に向けてもう本当に無我夢中だった。誰かに呼び寄せられているかのような感覚は、作中で写真家でもあり冒険家のショーンが写真の中から主人公ウォルターを手招きしているシーンと被るものを感じた。 その作中で使われた楽曲「Dirty Paws」を歌うof monsters and menは、本国アイスランドではSigurrósやBjorkよりも人気が高い。彼らの音楽からもアイスランドの色彩豊かな美しい景色が浮かび上がる。アコギのアルペジオから始まり、次第にジャムの様に重なり合ってできた音楽は、まるでその場で作り上げられたかのように、いつ聴いても色鮮やかに感じる。イントロ部分の「Hey!」という掛け声とともに勢いよく走り出すウォルターを見て、多くの人が何かやらなきゃと心を震わされたに違いない。 作中同様、今までの私はウォルターのような「空想」に生き、現実世界では一歩が踏み出せない臆病者だった。今も根本は変わらないが、以前よりは人からの評価に左右されることが少なくなった。それもきっと、アイスランドでの「冒険」があったからこそだと思う。 人は冒険するべきだ。 To see the world, Things dangerous to come to, To see behind walls, To draw closer, To find each other and to feel. That is the purpose of life.