継承やギフト

今日、アパートにAIR MAILが届いた。いつも寄稿させていただいている「SHIFT magazine」からだった。ベルリンに来て以降、自分宛に届いたものは役所関連の通知や、不動産の管理会社しかなかった為、とてもドキドキしながら、普段は雑に破って開封するけれど、ハサミを使って丁寧に開封した。中には、同じくSHIFTの寄稿者でもあり、アートディレクター兼写真家のVictor Morenoの写真集だった。写真にはSonic YouthのLee Ranaldoや、Ariel Pinkなど、世界で活躍するアーティストや写真家、映画監督のポートレートが載っていた。

なんて粋なサプライズなんだろう。まだ、メールの文面でしかやりとりをした事がなく、そんな私に対しても丁寧に対応していただけるなんて。しっかりお礼の手紙を書こう、来年日本に帰った時には必ず会ってお礼がしたい、そう思った。

また、先日は定期的に連絡をくださる東京の尊敬する恩師の方から温かいメッセージを頂いた。東京で知り合ってから、ディープな世界を体験させてくれたり、私の為になる知識を沢山くださる方。いつも甘やかされて、頼りきってしまう弱い自分でも嫌な顔せずに見守ってくれる方。

私が日本からお世話になっている憧れの先輩たちは、嫌味一つなくサラッと相手が喜ぶようなプレゼントや贈り物をしてくれる。それは、ただ物質だけの意味ではなく、継承であったり、経験というギフトを与えてくれる。これは本当に贅沢なことで、私はそんな大人たちを見て「私もこんな大人になりたい」と、改めて思った。

「人は忘れる生き物だから」「生きるということは、忘れるということ」

ある脳科学の書籍で読んだ記憶がある。人間はいい記憶ほど忘れてしまうし、嫌な記憶ほど脳の中で何度も繰り返しリピートしてしまう。ただ、終わってしまった恋愛となると不思議なことに、悪い思い出ほど忘れてしまうし、彼のいい面ばかり思い出してしまう。…なんとも酷なことだなと思う。

人から与えられたギフトは、絶対に忘れないように、一つ一つ大切にノートに記録する。損得勘定で動いているのかとかそんなことではなくて、人って結構こんなに親切にしてもらった事でも忘れてしまう生物だから。そう思いながら、昔の自分ではあり得なかった程、ノートには感謝の言葉や前向きな言葉が増えていく。

ベルリンに来てからというもの、毎日が目まぐるしく、正直何一つ上手くいった試しもないし、正直今でもなんとかやっています状態だけど、日本にいたら絶対に感じる事が出来なかった感情や体験ができていることが、何よりも嬉しい。前衛的に動く周りの尊敬する人たちは、みんな40代だったり、それ以上の方も多い。「あなたは歳を重ねるごとに魅力的になっていくね」と言われるように頑張ろう。

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