先日、ベルリンに来た友人が「逞しくなったんじゃない?」と声を掛けてくれた。ドイツに来て2ヶ月が経ち、早速大阪にいた頃の友人に会えた嬉しさと、どこか今まで肩の力が入っていた部分がするっと解れたことで、単純だけど泣きそうになった。
正直、既に何回か日本に帰りたいと思ったこともあるし、自分がなんのためにベルリンへ来たのか軸がぶれることが何度もあった。本来はアイスランド音楽が好きで、ドイツを選んだ理由は「過ごしやすさ」と「夢の実現のための通過地点」で選んだ土地だった。ベルリンのカルチャーも勿論大好きで、暮らすのであれば、現地のリアルな音楽シーンやメディアアート分野ももっと知りたいなと思っている。だけど、本来の自分のなりたい人間にそう簡単にはなれないわけで、その中で何を優先すべきか選択する場面が重なると、あれ?自分って何の為にベルリンに来たんだっけ…と、目的を見失いがちになる。お金も維持しなきゃいけないし、暮らす為には必要な手続きもしないといけない、言語も勉強しないといけない、人間関係も新たに構築したい、今まで日本にいたままだと全て「面倒臭い」と後回しにしていたことを今は一つ一つ道筋立てて継続していかなければいけない。改めて、私はとてもいい機会に海外に来たんだなと思い、泣きながら、失敗しながら、時間や経験をお金で買っている状態なんだと思う。
1年後の自分を覗いてみるけど、まだ薄くベールを張ったまま全貌は本人でわからず。ただ、日本にいる頃から「ああなりたい」「これがしたい」と言っていることは一つずつでも叶えてきているので、これからも定期的に今までの自分の行動をブラッシュアップして整理していきたいなと思う。